人気馬の消し方|前走で展開に恵まれた馬を6,725頭で調べた結果

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横けん
この記事を書いた人=横けん
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人気馬の消し方で、私が最近もう一度大事にするようになった目印が「前走で展開に恵まれたかどうか」です。1〜3番人気の馬6,725頭を数えると、前走で展開がいちばん向いた馬は次のレースの複勝回収率が80.7%で、展開が向かなかった馬の87.1%より低くなりました。前走で勝った人気馬は、その多くが展開のいちばん向いた勝ち方で、複勝回収率77.0%でした。

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人気馬は「前走で展開がいちばん向いた馬」から疑います

展開が向いたというのは、レースの流れ(ペースや位置取り)がその馬に有利に働いた、という意味です。私は去年の11月から、レース映像を見て、展開が合ったか合わなかったかを馬ごとに記録しつづけています。この記事では、私の記録をA=前走で展開がいちばん向いた馬、B=やや向いた馬、C・D=向かなかった馬、の3つの組に分けています。

▼ 次のレースで1〜3番人気になった馬を、前走の展開で3つの組に分けた表です。

1〜3番人気の馬を前走の展開の評価(いちばん向いた・やや向いた・向かなかった)で分けた単勝回収率と複勝回収率の表

▲ 1〜3番人気の馬を、前走の展開の評価で3つの組に分けた成績。右端の「全馬」は、同じ期間の1〜3番人気の全馬(9,004頭)の単勝回収率と複勝回収率を整数に丸めた値です。

前走で展開がいちばん向いたAの馬は3,398頭で、単勝回収率77.6%・複勝回収率80.7%でした。やや向いたBの馬(2,247頭)は複勝回収率86.3%、向かなかったC・Dの馬(1,080頭)は複勝回収率87.1%です。1〜3番人気の全馬は複勝回収率83.5%なので、3つの組のうちAの馬だけが全馬を下回りました。

おもしろいのは、3着以内に来た割合(複勝率)がA52.9%・B54.7%・C・D53.2%と、ほとんど変わらなかったことです。3着以内に来る割合はほぼ同じなのに、Aの馬は複勝回収率で差がつきました。

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1番・2番・3番人気のどれでも、複勝回収率は同じ向きです

1〜3番人気をまとめて見ると、1番人気の多い組と少ない組が混ざってしまいます。そこで、1番人気・2番人気・3番人気に分けて、同じように数えました。

1番人気・2番人気・3番人気ごとに前走の展開の評価で分けた単勝回収率と複勝回収率の表

▲ 1番人気・2番人気・3番人気ごとに、前走の展開で3つの組に分けた成績。「全馬」は、その人気の全馬の単勝回収率と複勝回収率を整数に丸めた値です。

1番人気の馬は、前走で展開がいちばん向いたAが複勝回収率82.7%、向かなかったC・Dが88.3%でした。2番人気の馬はAが83.7%、C・Dが92.5%です。3番人気の馬もAが75.2%、C・Dが81.5%で、複勝回収率では3つの人気とも、Aの馬がC・Dの馬より低くなりました。

ただ、3番人気の馬は単勝回収率だとAが74.7%、C・Dが72.4%で、向きが逆です。また、人気ごとに分けると1つの組の頭数が少なくなるので、どの人気でいちばん差が大きいかまでは、この数字では決められません。

前走で勝った人気馬は、多くが展開に恵まれた勝ち方でした

人気馬の中でも、前走で勝った馬は次のレースで人気になりやすい馬です。そこで、1〜3番人気の馬を前走の着順でも分けました。

1〜3番人気の馬を前走の着順と前走の展開の評価で分けた単勝回収率と複勝回収率の表

▲ 1〜3番人気の馬を、前走の着順(1着/2〜3着/4着以下)と前走の展開で分けた成績。「(少)」は50頭未満の行です。「全馬」は1〜3番人気の全馬の回収率を整数に丸めた値です。

前走で勝った1〜3番人気の馬850頭のうち、725頭(約85%)は、展開がいちばん向いたAの勝ち方をしていました。この725頭は、複勝率49.7%・複勝回収率77.0%で、1〜3番人気の全馬(複勝回収率83.5%)を6.5%下回っています。データをくじ引きのように選び直して数え直す方法で1万回くり返すと、そのうち約98%で、この725頭の複勝回収率は全馬の83.5%を下回りました。

ただし、前走で勝った馬はほとんどがAなので、前走で勝った1〜3番人気の馬850頭全体でも複勝回収率は79.7%です。展開がやや向いたBの勝ち方の馬は109頭で複勝回収率102.5%、向かなかったC・Dの馬は16頭しかいません。前走で勝った馬の中で「展開の違いでどれだけ差がつくか」は、まだ頭数が足りず、はっきり言えません。

前走2〜3着の馬は、Aが複勝回収率80.9%、Bが83.9%、C・Dが82.8%で、はっきりした差は出ませんでした。前走4着以下の馬は、Aが83.4%、Bが86.9%、C・Dが89.6%で、展開が向かなかった組ほど複勝回収率が高くなっています。

4番人気より下の馬では、差が小さくなります

では、人気のない馬でも「前走で展開が向いた馬」は割り引くべきでしょうか。4〜6番人気と7番人気以下の馬でも数えました。

4〜6番人気と7番人気以下の馬を前走の展開の評価で分けた単勝回収率と複勝回収率の表

▲ 4〜6番人気と7番人気以下の馬を、前走の展開で3つの組に分けた成績。「全馬」は、その人気帯の全馬の単勝回収率と複勝回収率を整数に丸めた値です。

4〜6番人気の馬は、前走で展開がいちばん向いたAが複勝回収率76.3%、向かなかったC・Dが79.8%で、同じ向きですが差は3.5%と小さくなりました。単勝回収率はAが79.8%、C・Dが89.7%です。

7番人気以下の馬は、Aが複勝回収率76.3%、C・Dが75.6%で、ほとんど差がありません。3着以内に来た割合は、7番人気以下ではAの馬が11.9%で、C・Dの馬の10.3%よりむしろ高くなっています。数字から見ると、「前走で展開がいちばん向いた」という目印がはっきり効いているのは1〜3番人気の馬で、7番人気以下の馬ではこの目印で割り引く理由が見当たりません。

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数字から見た人気馬の消し方は4つです

ここまでの数字から言える、人気馬の割り引き方をまとめます。

  • 1〜3番人気の馬は、前走の展開を確かめる。通過順(コーナーを回った順位)だけでは決められません。通過順を見ると展開が向いたように見えるのに、映像で見るとそうでもない馬がいるからです。私の記録では、そういう馬を「C▼展開は合っていた」として、向かなかった側に入れています。
  • 前走で展開がいちばん向いた人気馬は、割り引く。1〜3番人気でこの組に入る馬は、複勝回収率が全馬を下回りました。
  • 前走で勝った人気馬は、勝ち方を見る。前走で勝った1〜3番人気の馬は、約85%が展開のいちばん向いた勝ち方でした。着順の良さだけで判断せず、勝ち方の展開も確かめます。
  • 7番人気以下の馬は、この理由では割り引かない。7番人気以下では、前走で展開が向いた馬と向かなかった馬で、複勝回収率にほとんど差がありませんでした。4〜6番人気は同じ向きですが、差は小さめです。

私自身は、地方競馬のAI予想と組み合わせて使っていて、AIで勝負レースになっても、先行して展開がうまくいった馬は勝負レースから外すようになりました。中央でも、この評価を毎週の予想で見落とさないように、AIが作る予測エクセルに「前走展開」の列を足し、A・B・C・Dを色分けして出す仕組みを入れました。AIの予想が人気馬を苦手にしている話は、「競馬AI予想の弱点は人気馬|指数と使い分けて本命回収率152%」にまとめています。

この記事の作り方(データと言葉の意味)

前走の展開の評価は、私がレース映像を見て付けている記録です。私は展開が合う合わないを馬ごとに7段階に分けて記録していて、この記事では、そのうち展開が向いた順の次の6つの書き方を、A・B・C・Dの3つの組にまとめました(評価をしない「省略」と、ごく少ない別の書き方は数えていません)。

  • 1つ目(いちばん向いた)=「A▼展開は合っていた」→ この記事のA
  • 2つ目=「B▼展開は合っていた」→ この記事のB
  • 3つ目=「B▼展開は普通」→ この記事のB
  • 4つ目=「C▼展開は合っていた」→ この記事のC・D(通過順を見ると向いたように見えるが、映像で見るとそうでもない馬なので、向かなかった側に入れました)
  • 5つ目=「C▼展開は普通」→ この記事のC・D
  • 6つ目(いちばん向かなかった)=「D▼展開は普通」→ この記事のC・D
  • 数えた範囲:中央競馬(障害を除く)で、前走が2025年11月以降のレース、次のレースが2025年11月22日〜2026年10月12日の馬です。前走の評価と次のレースの結果は、馬王(競馬のデータソフト)のレースの番号と馬番でつなぎました。
  • 回収率:単勝回収率と複勝回収率は、その馬の単勝・複勝を100円ずつ買ったときの、払戻の合計÷購入額です。複勝は3着以内に来れば当たる馬券です。
  • 何と比べたか:「全馬」は、同じ期間・同じ人気の、評価が付いていない馬も含めた全部の馬です。評価が付いた1〜3番人気の馬6,725頭だけの平均は複勝回収率83.6%で、全馬の83.5%とほぼ同じでした。
  • たまたまかどうかの確かめ方:データをくじ引きのように選び直して数え直す方法を1万回くり返しました。1〜3番人気の馬では、向かなかったC・Dの馬の複勝回収率がAの馬より高くなったのは、1万回のうち98.2%でした。期間を半分に分けると、2025年11月〜2026年4月は8.2%、2026年5月〜10月は4.5%の差で、どちらも同じ向きです。ただ、後半は差が小さくなっています。
  • この記録の弱いところ:評価をいつ付けたかの日付までは残っていないので、次のレースの後に付け直した評価が混ざっている可能性はゼロとは言えません。そのため、前走が記録を始めた2025年11月以降のものだけで数えています。また、前走で勝った馬の数字は、着順と展開のどちらが効いているかを分けきれていません。
  • 言えること:向かなかった側の人気馬でも、複勝回収率は87.1%で100%には届いていません。この記録で言えるのは、「買う馬を選ぶ目印」ではなく、「人気馬の中で割り引く馬を選ぶ目印」になる、というところまでです。

この記録をどう使い始めたかは、週ごとの振り返り「危険な人気馬の見分け方|前走で展開が向いた馬は複勝80.7%」に書いています。

まとめ:人気馬は、前走で展開に恵まれた馬から割り引きます

1〜3番人気の馬のうち、前走で展開がいちばん向いた馬は複勝回収率80.7%で、1〜3番人気の全馬の83.5%を下回りました。前走で勝った人気馬は約85%が展開のいちばん向いた勝ち方で、その馬たちは複勝回収率77.0%でした。人気馬を割り引くときは、着順の良さだけでなく、その着順が展開に恵まれたものだったかを確かめる価値がある、というのが数字から言える範囲です。

この展開の記録は、去年の11月から1年かけて付けてきたもので、記録がたまるほど使える見方だと分かってきました。記録はこれからも毎週積み上がるので、この見方はもっと確かめていくことができます。人気馬の中で割り引く馬を選べれば、本命や勝負レースの軸を、回収率の低い馬から選んでしまうことを減らせます。この見方でどこまで回収率を上げられるかは、私が先に毎週の予想で試して、このブログで結果ごとお見せしていきます。

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