こんにちは、横けんです。
去勢明けの初戦。パドックで見ると、明らかに体が細くなっている馬がいます。馬体重を見ると「−14kg」「−20kg」。あなたも、こういう馬を見て「さすがにこれは買えない」と思ったことはありませんか?
私も、去勢明けで馬体重が大きく減っている馬は、まだ体ができていないので軽視でいいのではないか?と思っていました。
確かめた疑問はこの4つです。
- 去勢明け初戦の成績と回収率はどれくらいなのか?
- 去勢明け初戦で馬体重が大きく減った馬は、軽視でいいのか?
- 去勢明け2戦目・3戦目でも、馬体重が減った馬は軽視でいいのか?
- 前走からの間隔(去勢の休み)で、去勢明け初戦の成績は変わるのか?
この記事は、馬王のデータで2016年1月〜2026年10月の中央競馬の平地のレース(障害を除いたふつうのレース・501,350頭)を調べ、牡で走ったあとに去勢した馬3,314頭の去勢明け初戦・2戦目・3戦目を、当日の馬体重の増減(前走比)で分けて単勝回収率・複勝回収率で確かめた結果です。
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この記事の要点
▼ 去勢明け何戦目かと当日の馬体重の増減(前走比)で数えた表です。灰色の行は全馬です。
| 去勢明け | 当日の馬体重 | 扱い | 頭数 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 初戦 | 全体 | 単勝は低め | 2,141頭 | 48.0% | 67.4% |
| 初戦 | 10kg以上減った | 軽視(全馬より下・2021年以降は差が小さめ) | 883頭 | 42.2% | 57.8% |
| 2〜3戦目 | 10kg以上減った | 軽視(複勝は全馬72.7%も下回る) | 280頭 | 72.4% | 57.0% |
| 2〜3戦目 | 続けて使って(8週以内)4kg以上増えた | 少しだけ全馬より上 | 546頭 | 98.9% | 84.7% |
| 2〜3戦目 | もう一度9週以上休んで4kg以上増えた | 全馬より上(ただし年ごとの波が大きい) | 341頭 | 275.5% | 162.9% |
| 全馬 | 比べる相手 | 501,350頭 | 72.3% | 72.7% |
色の見方(比べる相手=灰色の行):濃い赤=10%以上良い/薄い赤=良い/薄い青=悪い/濃い青=10%以上悪い
- 説の答え→ ほぼ説どおり。去勢明け初戦で10kg以上減った馬は単勝回収率42.2%・複勝回収率57.8%で、全馬(72.3%・72.7%)を10年のうち単勝8年・複勝7年で下回り、軽視でいい(2021年以降は差が小さめ)。2〜3戦目で10kg以上減った馬は複勝回収率57.0%(ほかの2〜3戦目92.3%)で、さらにはっきり軽視です。
- 去勢明け初戦の成績と回収率はどれくらいなのか?→ 単勝回収率48.0%・複勝回収率67.4%。全馬の72.3%・72.7%を下回ります。
- 去勢明け初戦で馬体重が大きく減った馬は、軽視でいいのか?→ 軽視でいい。10kg以上減った馬は42.2%・57.8%で全馬(72.3%・72.7%)より低い。ただ、ほかの去勢明け初戦(52.0%・74.1%)との差は2021年以降小さく、体重のせいとまでは言えません。
- 去勢明け2戦目・3戦目でも、馬体重が減った馬は軽視でいいのか?→ ここは軽視でいい。10kg以上減った馬は72.4%・57.0%で、ほかの2〜3戦目(109.7%・92.3%)より低く、複勝回収率は全馬(72.7%)も下回る傾向です。逆に、もう一度9週以上休んで4kg以上増えた馬は275.5%・162.9%で全馬より上です(ただし年ごとの波が大きい)。
- 前走からの間隔で、去勢明け初戦の成績は変わるのか?→ 初戦は、どの間隔でも単勝回収率は全馬より下。間隔では、はっきりした差はありませんでした。
結論:ほぼ説どおり。去勢明け初戦で10kg以上減った馬は軽視でいい。2〜3戦目で10kg以上減った馬は、さらにはっきり軽視です。2〜3戦目でもう一度休んで体重が増えて戻ってきた馬は全馬より上です(ただし年ごとの波が大きい)。
去勢明け初戦の成績と回収率はどれくらいなのか?
同じ馬の出走を日付の順に並べ、性別が「牡」から「セン」に変わった最初のレースを去勢明けの初戦としました。そこから2戦目、3戦目と数えます。間に地方競馬のレースを走っていれば、それも1戦と数えました(成績を数えたのは中央の平地のレースだけです)。最初からセンで出てきた馬498頭と、データの最初の2014〜2015年からすでにセンだった馬88頭、合わせて586頭は、いつ去勢したのか分からないので入れていません。
▼ 2016年1月〜2026年10月の中央の平地で、牡で走ったあと去勢した馬だけを、去勢明け何戦目かで数えた表です。いちばん下の灰色の行は全馬です。
| 頭数 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 | |
|---|---|---|---|---|
| 去勢明け初戦 | 2,141頭 | 12.1% | 48.0% | 67.4% |
| 去勢明け2戦目 | 1,871頭 | 17.4% | 99.4% | 84.3% |
| 去勢明け3戦目 | 1,527頭 | 21.3% | 115.5% | 95.7% |
| 全馬 | 501,350頭 | 21.4% | 72.3% | 72.7% |
色の見方(比べる相手=灰色の行):濃い赤=10%以上良い/薄い赤=良い/薄い青=悪い/濃い青=10%以上悪い
去勢明け初戦は2,141頭で、複勝率(3着以内に来た割合)12.1%・単勝回収率48.0%・複勝回収率67.4%。全馬の複勝率21.4%・72.3%・72.7%を、どれも下回ります。
去勢明け2戦目は99.4%・84.3%、3戦目は115.5%・95.7%と、全馬を上回ります。去勢明けの何戦目から走るのかは「馬の去勢の効果は何走目から?|3走目から本気を出す説を検証」でくわしく確かめています。あなたは、去勢明けの馬の馬体重を見ていましたか?
去勢明け初戦は、馬体重が減って出てくるのが普通なのか?
ここで使う馬体重の増減は、当日に発表される「前走からの増減」です。発走のおよそ1時間前に分かるので、馬券を買う前に使えます。
去勢明け初戦の馬体重は、平均で-6.6kg。72%の馬が前走より体重を減らして出てきました。10kg以上減った馬は41%もいます。全馬で10kg以上減った馬は5.6%、9週以上の休み明けの全馬でも平均+2.7kg・10kg以上減った馬は7.9%なので、去勢明け初戦の減り方は目立ちます。
去勢明け初戦の99%は9週以上の休み明けで、休んだ週数の真ん中の値は19週でした。去勢明け初戦の「マイナス体重」は珍しいことではなく、むしろ普通だということです。あなたは、去勢明けの−10kgを見て驚いていませんでしたか?
去勢明け初戦で馬体重が大きく減った馬は、軽視でいいのか?
去勢明け初戦を当日の馬体重の増減で5つの段に分け、同じ増減の全馬と比べました。同じ増減の全馬と比べるのは、「去勢明けだから悪いのか」「体重が減った馬はそもそも悪いのか」を分けるためです。この記事の表で頭数に「⚠少」と付いている段は100頭に届かない段なので、参考として見てください。
▼ 2016年1月〜2026年10月の中央の平地で、牡で走ったあと去勢した馬の去勢明け初戦だけを、当日の馬体重の増減(前走比)で数えた表です。各段の灰色の行は、同じ増減の全馬です。
| 当日の馬体重 | 頭数 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 10kg以上減った(−10kg以下) | 去勢明け初戦 | 883頭 | 10.8% | 42.2% | 57.8% |
| 同じ増減の全馬 | 28,175頭 | 16.6% | 67.6% | 67.9% | |
| 4〜9kg減った(−9〜−4kg) | 去勢明け初戦 | 519頭 | 12.9% | 40.6% | 75.5% |
| 同じ増減の全馬 | 99,142頭 | 20.9% | 72.2% | 72.7% | |
| ほぼ同じ(−3〜+3kg) | 去勢明け初戦 | 389頭 | 13.9% | 49.3% | 83.0% |
| 同じ増減の全馬 | 186,836頭 | 22.9% | 72.5% | 74.4% | |
| 4〜9kg増えた(+4〜+9kg) | 去勢明け初戦 | 202頭 | 12.4% | 86.2% | 74.9% |
| 同じ増減の全馬 | 96,574頭 | 21.9% | 72.5% | 72.8% | |
| 10kg以上増えた(+10kg以上) | 去勢明け初戦 | 148頭 | 11.5% | 52.6% | 44.2% |
| 同じ増減の全馬 | 40,152頭 | 19.6% | 73.0% | 72.9% |
色の見方(比べる相手=灰色の行):濃い赤=10%以上良い/薄い赤=良い/薄い青=悪い/濃い青=10%以上悪い
10kg以上減った去勢明け初戦は883頭で、単勝回収率42.2%・複勝回収率57.8%。同じく10kg以上減った全馬(67.6%・67.9%)よりも、ほかの去勢明け初戦(52.0%・74.1%)よりも低い数字です。全馬と比べると、軽視でいい数字です。ただ、ほかの去勢明け初戦と比べた差は、はっきりした差とまでは言えません。
ただ、表をよく見ると、10kg以上減った馬を除いた去勢明け初戦(1,258頭)も、単勝回収率は52.0%と低いままです。複勝回収率は74.1%で全馬の72.7%と同じくらい。4〜9kg増えた段だけは単勝回収率86.2%と全馬を上回っていますが、202頭と少なく、2016〜2020年が173.6%、2021年以降が13.2%と時期で大きく入れ替わるので、狙う根拠にはなりません。
10kg以上減った初戦とほかの初戦の差は、2戦目・3戦目ほどはっきりはしていません。複勝回収率は2016〜2020年(44.5%と78.6%)も2021年以降(67.2%と70.1%)も10kg以上減った初戦のほうが低く、10年のうち7年で、ほかの初戦より低い数字でした。ただ2021年以降は差が小さくなっています。単勝回収率は、2016〜2020年は21.4%と73.6%で大きく下でしたが、2021年以降は56.9%と33.4%で入れ替わっています。
つまり、去勢明け初戦で10kg以上減った馬は、全馬より単勝・複勝とも低く軽視でいいです。ただ、ほかの初戦との差は年によってぶれ、体重のせいとまでは言えません。2021年以降は、全馬を下回ったのは単勝で5年のうち3年、複勝で5年のうち2年です(2021〜2025年)。あなたなら、去勢明け初戦の−4kgの馬をどう扱いますか?
人気の段ごとに見ても、去勢明け初戦は悪いのか?
人気の段ごとにも比べます。人気が下がれば、3着以内に来る数が減るのは当たり前です。人気は馬の強さの目安だからです。去勢明け初戦は平均で9.5番人気と人気が低いので、全部をまとめて比べると「去勢明け初戦だから悪い」のか「人気が低い馬が多いから悪い」のかが区別できません。知りたいのは、同じ人気どうしでも、去勢明け初戦は悪いのかです。
▼ 2016年1月〜2026年10月の中央の平地で、牡で走ったあと去勢した馬の去勢明け初戦を、人気の段と当日の馬体重の増減で数えた表です。各段の灰色の行は、同じ人気の段の全馬です。
| 人気の段 | 頭数 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1〜3番人気 | 初戦・10kg以上減った | 66頭⚠少 | 37.9% | 85.3% | 71.2% |
| 初戦・−9〜+3kg | 87頭⚠少 | 41.4% | 101.5% | 79.0% | |
| 初戦・4kg以上増えた | 33頭⚠少 | 51.5% | 90.9% | 113.6% | |
| 全馬 | 107,778頭 | 52.3% | 79.2% | 82.6% | |
| 4〜6番人気 | 初戦・10kg以上減った | 144頭 | 23.6% | 48.3% | 87.9% |
| 初戦・−9〜+3kg | 176頭 | 21.6% | 38.6% | 66.5% | |
| 初戦・4kg以上増えた | 54頭⚠少 | 20.4% | 79.6% | 72.0% | |
| 全馬 | 107,712頭 | 26.8% | 78.6% | 77.4% | |
| 7〜9番人気 | 初戦・10kg以上減った | 195頭 | 8.7% | 53.9% | 61.1% |
| 初戦・−9〜+3kg | 210頭 | 14.3% | 80.7% | 98.7% | |
| 初戦・4kg以上増えた | 82頭⚠少 | 11.0% | 62.3% | 90.7% | |
| 全馬 | 105,139頭 | 13.2% | 75.0% | 74.7% | |
| 10番人気以下 | 初戦・10kg以上減った | 478頭 | 4.0% | 29.7% | 45.5% |
| 初戦・−9〜+3kg | 435頭 | 3.9% | 17.7% | 74.0% | |
| 初戦・4kg以上増えた | 181頭 | 2.8% | 70.7% | 36.4% | |
| 全馬 | 180,721頭 | 4.5% | 62.8% | 62.9% |
色の見方(比べる相手=灰色の行):濃い赤=10%以上良い/薄い赤=良い/薄い青=悪い/濃い青=10%以上悪い
10kg以上減った去勢明け初戦が低いのは、7番人気以下の馬でした。7番人気以下では、10kg以上減った初戦が673頭で単勝回収率36.7%・複勝回収率50.0%、ほかの初戦は46.8%・73.7%です。6番人気以内では、10kg以上減った初戦(210頭)が59.9%・82.7%、ほかの初戦が65.5%・74.9%で、大きく減った馬のほうが悪いという形にはなっていません。
去勢明け初戦の全体で見ても、いちばん悪いのは10番人気以下でした。1,094頭で単勝回収率31.7%・複勝回収率55.3%と、同じ人気の全馬(62.8%・62.9%)を下回ります。いっぽう、1〜3番人気の去勢明け初戦は186頭しかいませんが、単勝回収率93.9%・複勝回収率82.4%で、同じ人気の全馬(79.2%・82.6%)と変わりませんでした。軽視するのは、人気のない去勢明け初戦。10kg以上減っていたら、なお軽視(年でぶれる)です。
前の記事で「人気でも割り引く」と書きました。初戦だけで見ると、4〜6番人気は単勝が低く(48.2% 対 全馬78.6%)、1〜3番人気は186頭で全馬と区別できません。
去勢明け2戦目・3戦目でも、馬体重が減った馬は軽視でいいのか?
次は、去勢明けの2戦目と3戦目です。同じように当日の馬体重の増減で5つの段に分けました。ここでの増減も、その日の前走比(2戦目なら去勢明け初戦からの増減)です。
▼ 2016年1月〜2026年10月の中央の平地で、牡で走ったあと去勢した馬の去勢明け2戦目・3戦目だけを、当日の馬体重の増減(前走比)で数えた表です。各段の灰色の行は、同じ増減の全馬です。
| 当日の馬体重 | 頭数 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 10kg以上減った(−10kg以下) | 去勢明け2〜3戦目 | 280頭 | 13.6% | 72.4% | 57.0% |
| 同じ増減の全馬 | 28,175頭 | 16.6% | 67.6% | 67.9% | |
| 4〜9kg減った(−9〜−4kg) | 去勢明け2〜3戦目 | 871頭 | 18.9% | 66.8% | 82.4% |
| 同じ増減の全馬 | 99,142頭 | 20.9% | 72.2% | 72.7% | |
| ほぼ同じ(−3〜+3kg) | 去勢明け2〜3戦目 | 1,360頭 | 18.7% | 100.0% | 84.1% |
| 同じ増減の全馬 | 186,836頭 | 22.9% | 72.5% | 74.4% | |
| 4〜9kg増えた(+4〜+9kg) | 去勢明け2〜3戦目 | 648頭 | 23.0% | 151.8% | 116.2% |
| 同じ増減の全馬 | 96,574頭 | 21.9% | 72.5% | 72.8% | |
| 10kg以上増えた(+10kg以上) | 去勢明け2〜3戦目 | 239頭 | 18.4% | 207.3% | 110.8% |
| 同じ増減の全馬 | 40,152頭 | 19.6% | 73.0% | 72.9% |
色の見方(比べる相手=灰色の行):濃い赤=10%以上良い/薄い赤=良い/薄い青=悪い/濃い青=10%以上悪い
こちらは、はっきり分かれました。10kg以上減った2〜3戦目は280頭で、単勝回収率72.4%・複勝回収率57.0%。ほかの2〜3戦目(109.7%・92.3%)を大きく下回り、複勝回収率は全馬の72.7%にも届かない傾向です(単勝回収率は全馬の72.3%と同じくらいです)。10年のうち9年で、ほかの2〜3戦目より複勝回収率が低く、2016〜2020年(47.3%と89.9%)も2021年以降(64.1%と94.2%)も同じ向きです。去勢明け2〜3戦目で馬体重が大きく減った馬は、説のとおり軽視でいいです。この記事で説のとおりとはっきり言えるのは、ここです。
表のとおり、複勝回収率は10kg以上減った段がいちばん低く、ほぼ同じの段まで順に上がり、増えた2つの段はどちらもそれより上です。そこで、この5つの段の表を見たあとで、「4kg以上増えた」と「+3kg以下」の2つにまとめて比べました(まとめ方は表を見てから決めたものです)。
4kg以上増えた2〜3戦目は887頭で、単勝回収率166.8%・複勝回収率114.7%。増減が+3kg以下の2〜3戦目(85.4%・80.5%)より上で、複勝回収率は全馬(72.7%)より上です。10年のうち8年で、+3kg以下の2〜3戦目より複勝回収率が高い数字でした。ただ、勝ったのは70頭で、単勝の数字は数頭の大きな配当で大きく上下します。体重の段で分けると、前の記事で「狙える」と書いた2〜3戦目の中で、いちばん高かったのは体重が増えた馬でした。あなたは、2戦目の+10kgを「太め」と嫌っていませんでしたか?
体重が増えた2〜3戦目は、もう一度休んだ馬なのか?
ここで気をつけたいことがあります。4kg以上増えた2〜3戦目のうち38%は、前走から9週以上あいた馬、つまり去勢明け初戦のあともう一度休んでから出てきた馬でした。+3kg以下の2〜3戦目では20%です。休み明けは体重が増えやすいので、「体重が増えたから良い」のか「もう一度休んだから良い」のかを分けて見ます。
▼ 2016年1月〜2026年10月の中央の平地で、牡で走ったあと去勢した馬の去勢明け2戦目・3戦目を、前走からの間隔(8週以内・9週以上)と当日の馬体重の増減で数えた表です。各段の灰色の行は、同じ間隔の全馬です。
| 前走からの間隔 | 頭数 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 続けて使った(8週以内) | 2〜3戦目・10kg以上減った | 185頭 | 14.6% | 53.1% | 44.4% |
| 2〜3戦目・−9〜+3kg | 1,830頭 | 18.5% | 88.8% | 80.6% | |
| 2〜3戦目・4kg以上増えた | 546頭 | 21.4% | 98.9% | 84.7% | |
| 同じ間隔の全馬 | 332,377頭 | 22.4% | 71.6% | 73.5% | |
| もう一度休んだ(9週以上) | 2〜3戦目・10kg以上減った | 95頭⚠少 | 11.6% | 109.9% | 81.5% |
| 2〜3戦目・−9〜+3kg | 401頭 | 20.0% | 79.0% | 96.3% | |
| 2〜3戦目・4kg以上増えた | 341頭 | 22.3% | 275.5% | 162.9% | |
| 同じ間隔の全馬 | 118,502頭 | 19.2% | 73.9% | 72.2% |
色の見方(比べる相手=灰色の行):濃い赤=10%以上良い/薄い赤=良い/薄い青=悪い/濃い青=10%以上悪い
続けて使った(8週以内の)2〜3戦目で比べると、4kg以上増えた馬は98.9%・84.7%、+3kg以下の馬は85.5%・77.3%です。増えた馬のほうが少し上ですが、2021年以降の複勝回収率は81.5%と81.3%で、差がありません。続けて使って体重が増えた馬は、全馬(71.6%・73.5%)より少し上、というところです。
いっぽう、もう一度9週以上休んで4kg以上増えた2〜3戦目は341頭で、単勝回収率275.5%・複勝回収率162.9%。同じく9週以上休んだ全馬(73.9%・72.2%)より上です。この341頭の中で、単勝の払戻の70%は上位5頭が占めています。この分け方は、表を見たあとで決めたものです。年ごとの複勝回収率は大きく揺れています。2016年・2017年・2018年と2021年・2026年は全馬より下で、2019年(34頭・複勝回収率379.7%)の1年が大きく押し上げています。大きな配当も実際の儲けです。2025年10月5日のジュドーは16番人気・単勝244.3倍で勝ちました。もう一度9週以上休んで体重を増やして戻ってきた2〜3戦目は、全馬より上。ただし年ごとの波が大きく、次も続くかは分かりません。
人気の段ごとに見ても、去勢明け2〜3戦目は体重で分かれるのか?
ここも人気の段ごとに比べます。理由は初戦と同じで、体重が減った馬はもともと人気が低いかもしれないからです。
▼ 2016年1月〜2026年10月の中央の平地で、牡で走ったあと去勢した馬の去勢明け2戦目・3戦目を、人気の段と当日の馬体重の増減で数えた表です。各段の灰色の行は、同じ人気の段の全馬です。
| 人気の段 | 頭数 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1〜3番人気 | 2〜3戦目・10kg以上減った | 37頭⚠少 | 43.2% | 44.1% | 71.4% |
| 2〜3戦目・−9〜+3kg | 357頭 | 51.3% | 86.0% | 84.0% | |
| 2〜3戦目・4kg以上増えた | 157頭 | 52.9% | 77.4% | 84.2% | |
| 全馬 | 107,778頭 | 52.3% | 79.2% | 82.6% | |
| 4〜6番人気 | 2〜3戦目・10kg以上減った | 52頭⚠少 | 25.0% | 74.4% | 72.7% |
| 2〜3戦目・−9〜+3kg | 430頭 | 28.1% | 68.8% | 80.3% | |
| 2〜3戦目・4kg以上増えた | 177頭 | 28.8% | 141.4% | 90.7% | |
| 全馬 | 107,712頭 | 26.8% | 78.6% | 77.4% | |
| 7〜9番人気 | 2〜3戦目・10kg以上減った | 54頭⚠少 | 7.4% | 87.0% | 68.5% |
| 2〜3戦目・−9〜+3kg | 492頭 | 14.6% | 71.7% | 79.2% | |
| 2〜3戦目・4kg以上増えた | 185頭 | 16.8% | 129.2% | 109.6% | |
| 全馬 | 105,139頭 | 13.2% | 75.0% | 74.7% | |
| 10番人気以下 | 2〜3戦目・10kg以上減った | 137頭 | 3.6% | 73.4% | 42.6% |
| 2〜3戦目・−9〜+3kg | 952頭 | 4.5% | 103.6% | 86.8% | |
| 2〜3戦目・4kg以上増えた | 368頭 | 7.6% | 236.0% | 142.0% | |
| 全馬 | 180,721頭 | 4.5% | 62.8% | 62.9% |
色の見方(比べる相手=灰色の行):濃い赤=10%以上良い/薄い赤=良い/薄い青=悪い/濃い青=10%以上悪い
1つ1つの段は頭数が少ないところもありますが、人気がある馬でも人気がない馬でも、4kg以上増えた馬が上・10kg以上減った馬が下という向きは同じでした。
前走からの間隔(去勢の休み)で、去勢明け初戦の成績は変わるのか?
去勢明け初戦は、去勢の手術と回復のために休んでから出てくる馬がほとんどです。長く休んだ馬ほど良いのでしょうか?前走からの間隔で4つの段に分け、同じ間隔の全馬と比べました。
▼ 2016年1月〜2026年10月の中央の平地で、牡で走ったあと去勢した馬の去勢明け初戦だけを、前走からの間隔(休んだ週数)で数えた表です。各段の灰色の行は、同じ間隔の全馬です。
| 前走からの間隔 | 頭数 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 8週以内 | 去勢明け初戦 | 29頭⚠少 | 13.8% | 19.0% | 74.8% |
| 同じ間隔の全馬 | 382,839頭 | 22.0% | 71.8% | 72.9% | |
| 9〜16週(2〜4か月) | 去勢明け初戦 | 796頭 | 9.7% | 53.3% | 57.5% |
| 同じ間隔の全馬 | 84,885頭 | 20.1% | 73.8% | 73.6% | |
| 17〜26週(4〜6か月) | 去勢明け初戦 | 786頭 | 12.5% | 39.5% | 70.5% |
| 同じ間隔の全馬 | 22,232頭 | 17.7% | 78.7% | 71.2% | |
| 27週以上(半年以上) | 去勢明け初戦 | 530頭 | 14.9% | 54.2% | 77.0% |
| 同じ間隔の全馬 | 11,394頭 | 15.9% | 65.0% | 63.6% |
色の見方(比べる相手=灰色の行):濃い赤=10%以上良い/薄い赤=良い/薄い青=悪い/濃い青=10%以上悪い
どの間隔でも、去勢明け初戦の単勝回収率は全馬を下回りました。9〜16週は53.3%・57.5%、17〜26週は39.5%・70.5%、27週以上は54.2%・77.0%です。
27週以上(半年以上)休んだ馬は複勝回収率77.0%と、ほかよりは高めです。ただ、2016〜2020年は68.2%(9〜26週は64.3%)とほとんど差が無く、差が開いたのは2021年以降(84.3%と63.7%)だけです。単勝回収率は全馬より下のままなので、間隔では、去勢明け初戦の扱いは変わらない、というのが答えです。長く休んでいても、早く戻ってきていても、初戦の単勝は買いにくいまま。間隔が効いてくるのは2〜3戦目で、もう一度休んで体重を増やして戻ってきた馬です。
出馬表と当日の馬体重を見たら、どう扱えばいいのか?
出馬表で去勢明け何戦目かを確かめ、当日の馬体重の発表(前走比)を見て、次のように扱います。
▼ 2016年1月〜2026年10月の中央の平地で、去勢明け何戦目かと当日の馬体重の増減(前走比)で数えた表です。灰色の行は全馬です。
| 去勢明け | 当日の馬体重 | 扱い | 頭数 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 初戦 | 全体 | 単勝は低め | 2,141頭 | 48.0% | 67.4% |
| 初戦 | 10kg以上減った | 軽視(全馬より下・2021年以降は差が小さめ) | 883頭 | 42.2% | 57.8% |
| 2〜3戦目 | 10kg以上減った | 軽視(複勝は全馬72.7%も下回る) | 280頭 | 72.4% | 57.0% |
| 2〜3戦目 | 続けて使って(8週以内)4kg以上増えた | 少しだけ全馬より上 | 546頭 | 98.9% | 84.7% |
| 2〜3戦目 | もう一度9週以上休んで4kg以上増えた | 全馬より上(ただし年ごとの波が大きい) | 341頭 | 275.5% | 162.9% |
| 全馬 | 比べる相手 | 501,350頭 | 72.3% | 72.7% |
色の見方(比べる相手=灰色の行):濃い赤=10%以上良い/薄い赤=良い/薄い青=悪い/濃い青=10%以上悪い
- 去勢明け初戦は、単勝回収率がもともと低め(1〜3番人気は全馬と区別できない)
- 去勢明け初戦で10kg以上減っていたら軽視する(2021年以降は差が小さめ・とくに7番人気以下)
- 去勢明け2戦目・3戦目で10kg以上減っていたら軽視する
- 去勢明け2戦目・3戦目で、もう一度9週以上休んで4kg以上増えていたら全馬より上(ただし年ごとの波が大きい)
- 去勢明け2戦目・3戦目で、続けて使って(8週以内で)体重が増えた馬は、全馬より少し上
- 去勢明け初戦は、前走からの間隔では扱いを変えない
去勢明け何戦目かは、出馬表の性別だけでは分かりません。予想のコツは、その馬の過去の成績を見て、性別が「牡」だった最後のレースを探すことです。その次のレースが去勢明けの初戦なので、そこから今回が何戦目かを数えます。馬体重は、発走のおよそ1時間前の発表を見てから決めてください。
AIの材料に使えるか?
「この馬は去勢明け何戦目か」は、過去のレースの性別を見れば前日までに分かります。いっぽう、当日の馬体重は発走のおよそ1時間前にならないと分かりません。私の予想AIは前日までに分かる材料で作っているので、馬体重の増減はそのままでは入れられません。去勢明け何戦目かのほうは、私の予想AIに入れて上乗せがあるかを、これから検証します。
よくある質問
去勢明け初戦の成績はどうですか?
良くありません。2016年1月〜2026年10月の中央の平地で、去勢明け初戦は2,141頭で複勝率12.1%・単勝回収率48.0%・複勝回収率67.4%でした。全馬(複勝率21.4%・72.3%・72.7%)を下回ります。
去勢明け初戦で馬体重が大きく減った馬は消していいですか?
軽視でいいです。10kg以上減った去勢明け初戦は単勝回収率42.2%・複勝回収率57.8%で、全馬(72.3%・72.7%)を10年のうち単勝8年・複勝7年で下回りました。ただ、ほかの去勢明け初戦(52.0%・74.1%)との差は年によってぶれ、体重のせいとまでは言えません。
去勢明け2戦目は買えますか?
当日の馬体重と前走からの間隔で分かれます。去勢明け2〜3戦目で、もう一度9週以上休んで4kg以上増えた馬は単勝回収率275.5%・複勝回収率162.9%で全馬より上ですが、年ごとの波が大きく、次も続くかは分かりません。続けて使って4kg以上増えた馬は98.9%・84.7%で全馬より少し上、10kg以上減った馬は72.4%・57.0%で軽視です。
去勢明けの馬は馬体重が減るものですか?
多いです。去勢明け初戦は平均-6.6kgで、72%の馬が前走より減っていました。
まとめ
- 去勢明け初戦:単勝回収率48.0%・複勝回収率67.4%(全馬は72.3%・72.7%)
- 去勢明け初戦で10kg以上減った馬:42.2%・57.8%(ほかの初戦は52.0%・74.1%)
- 去勢明け2〜3戦目で10kg以上減った馬:72.4%・57.0%(ほかの2〜3戦目は109.7%・92.3%)
- 去勢明け2〜3戦目で、もう一度9週以上休んで4kg以上増えた馬:275.5%・162.9%(続けて使って4kg以上増えた馬は98.9%・84.7%)
去勢明けで馬体重が大きく減った馬は軽視でいい説は、ほぼ説どおりでした。去勢明け初戦で10kg以上減った馬は全馬より単勝・複勝とも低く、軽視でいい。2〜3戦目で10kg以上減った馬は、さらにはっきり軽視です。そして、私が思っていたより大事だったのは、減った馬を消すことより、2戦目・3戦目で、もう一度休んで体重を戻してきた馬を拾うことでした。
去勢明けの馬は、前走までの成績が悪く人気になりにくい馬です。その中で休んで体重を戻してきた馬を拾えるのは、当日の馬体重と間隔を見ている人だけです。去勢明け2〜3戦目で、もう一度休んで+4kg以上なら、複勝回収率162.9%(全馬72.7%)。ただし年ごとの波が大きく、次も続くかは分かりません。それでも、当日の馬体重と間隔を見るだけで、ほかの人と差がつく材料になります。こういう「なんとなくそう思う」を約11年分1頭ずつ数えて確かめる手間は、これからも私が先に引き受けて、このブログで説の検証をお届けしていきます。あなたが確かめてほしい説があれば、ぜひ教えてください。




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