距離短縮の逃げ馬は狙い目?前に行けず勝てない説を検証①1400m以下

距離短縮の逃げ馬①1400メートル以下編 案外前に行けず勝てない説を検証 競馬の説を検証
横けん
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初めましての方、こんにちは!毎週150万円の実弾を馬券に突っ込む男、横けんです。

距離短縮の前走逃げは狙えないのか?はたまた、同じようなポジションが取れなくても、ちゃんと走ってくるのか?検証しました。

結論は、今回の距離と人気で扱いが分かれるでした。1〜3番人気の前走逃げ馬は距離短縮ならむしろ狙え、4番人気より下の前走逃げ馬は、距離短縮なら1200m戦と1400m戦では軽視(とくに複勝)です。

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この記事の結論(先に書きます)

距離短縮の前走逃げ馬をどう扱えばいいかは、今回の距離と、その馬の人気で決まりました。どちらも馬券を買う前に分かります。

▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています

今回の距離1〜3番人気の前走逃げ馬4番人気より下の前走逃げ馬
1200m戦狙える軽視(とくに複勝)
1400m戦狙える軽視(とくに複勝)
1200m未満狙える割り引かない
  • ① 1〜3番人気の前走逃げ馬は、距離短縮ならむしろ狙える。3つの距離をまとめると、200m以上短くなった馬の複勝の回収率は92%。前走と同じ距離の前走逃げ馬(82%)も、1〜3番人気の全馬(84%)も上回り、6年のうち5年で全馬より上でした。単勝の回収率も90%で、全馬の80%より上です。ただし1200m戦で400m以上短くなった馬(1600m以上から来た馬)だけは77%に下がります(57頭)。
  • ② 4番人気より下の前走逃げ馬は、1200m戦と1400m戦では、距離短縮なら軽視。とくに複勝。3着以内に来る率は1200m戦18.1% → 13.9%、1400m戦19.0% → 12.8%。複勝の回収率は1200m戦90% → 78%、1400m戦80% → 62%で、1400m戦のほうがはっきりしています。ただし今回も逃げられた馬は回収率が高いので、逃げられるかの見極めが大事です。
  • ③ 1200m未満は、4番人気より下でも、距離短縮で悪くなりません。複勝の回収率は73% → 82%。ただし比べる相手(前走と同じ距離の馬)が97頭と少ないので、ここは強くは言えません。

この結論にたどり着くまでに、位置取りについて分かったことがあります。

  • 位置は、本当に取りづらくなっていました。今回1200m戦で、前走より200m以上短くなった前走逃げ馬は、中団より後ろになった率が22.1% → 45.0%。1400m戦・1200m未満も同じ向きで、3つの距離とも6年すべて同じ向きでした。
  • 中団まで下がったらダメ。でも3〜4番手までに入れれば、距離短縮の馬もちゃんと走っています。200m以上の短縮で3〜4番手になった前走逃げ馬は、単勝の回収率76%・複勝の回収率74%(前走と同じ距離で3〜4番手は37%・56%)。ただし、どこを走るかはレースが終わるまで分かりません。

集計期間: 2021年2月〜2026年9月/中央競馬・前走と今走が同じクラスの前走逃げ馬/障害レースを除く/複勝は実際の払戻データで計算/新潟の芝1000m(直線でコーナーが無い)は入っていません/1150m戦は1000m戦と同じ扱い

シリーズの次の回
距離短縮の逃げ馬は狙い目?前に行けず勝てない説を検証②1600m以上
1600m以上で、距離短縮の前走逃げた馬は買えるのか?

まず、この記事で使う言葉の意味をはっきり決めます

この記事でいう「前走で逃げた馬」とは、前のレースで最初のコーナーを1番手で通過した馬のことです。

「前に行けた」とは、今回のレースで最初のコーナーを2番手以内で通過できたこと、「中団より後ろ」とは、最初のコーナーを5番手以下で通過したことです。私が「中団くらいになって終わってしまう」と感じていた馬は、ここに入ります。

クラスが変わると相手の強さまで変わってしまうので、前走と今走が同じクラスの馬だけを見ます。距離の話に、クラスの話を混ぜないためです。

今回1200m戦:前走で逃げた馬は、距離短縮で前に行けるのか?

まずは一番多い1200m戦です。前走で逃げた馬が、同じクラスで今回1200mを走った2,735頭を、前走からどれだけ距離が短くなったかで並べました。少ない段も消さずに出します(100頭未満には⚠少を付けています)。

▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています

前走からの距離頭数平均人気前に行けた率中団より後ろになった率複勝率単勝の回収率複勝の回収率
前走と同じ距離1,5595.4番56.1%22.1%32.2%72%87%
100m 短縮 ⚠少415.6番43.9%34.1%34.1%98%82%
200m 短縮6065.9番41.3%36.3%31.0%71%89%
300m 短縮 ⚠少167.2番12.5%68.8%18.8%164%72%
400m 短縮2007.8番22.5%57.0%18.0%45%64%
500m以上 短縮2068.7番22.3%57.3%13.1%43%82%
距離延長(参考)1075.9番59.8%18.7%23.4%83%79%

赤が濃い=基準よりかなり良い 薄い赤=少し良い 薄い青=少し悪い 青が濃い=基準よりかなり悪い
基準=「前に行けた率」「中団より後ろ」「複勝率」は前走と同じ距離の行、回収率はこの距離の全馬に同じ額を賭けたとき

前走と同じ位置は取れるのか?前走と同じ1200mなら、前に行けた率は56.1%。1400mからの200m短縮で41.3%、1600mからの400m短縮では22.5%まで落ちます。中団より後ろになった率は22.1%から57.0%へ。400m短くなると、半分以上が中団より後ろです。

では、位置が取れなかった馬は、それでも走ってきたのでしょうか?今回実際にどこを走ったかで分けました。

▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています

前走からの距離今回実際にどこを走ったか頭数平均人気勝率複勝率単勝の回収率複勝の回収率
前走と同じ距離今走は逃げた5124.4番22.7%45.7%122%114%
前走と同じ距離今走は2番手3635.0番12.4%35.8%75%99%
前走と同じ距離今走は3〜4番手3405.5番7.9%25.6%34%55%
前走と同じ距離今走は5番手以下(中団より後ろ)3447.2番3.8%14.8%29%67%
200m以上 短縮今走は逃げた1615.2番24.8%55.9%179%174%
200m以上 短縮今走は2番手1825.4番14.3%35.7%56%115%
200m以上 短縮今走は3〜4番手2226.5番8.6%20.7%81%85%
200m以上 短縮今走は5番手以下(中団より後ろ)4638.2番2.2%11.4%14%36%

赤が濃い=基準よりかなり良い 薄い赤=少し良い 薄い青=少し悪い 青が濃い=基準よりかなり悪い
基準=「前に行けた率」「中団より後ろ」「複勝率」は前走と同じ距離の行、回収率はこの距離の全馬に同じ額を賭けたとき

位置が取れなかった馬は、走ってくるのか?200m以上の短縮で中団より後ろになった馬は、複勝率11.4%・複勝の回収率36%。400m以上の短縮に絞ると、複勝率5.2%・単勝の回収率6%です。中団から差してくることは、ほとんどありません。反対に、距離が短くなっても逃げられた馬は複勝の回収率174%。ただしこれは結果論で、レースが終わらないと分かりません。

この表でもう一か所見てほしいのが、3〜4番手になった馬の行です。前走と同じ距離で3〜4番手になった馬は単勝の回収率34%・複勝の回収率55%なのに、200m以上の短縮で3〜4番手になった馬は81%・85%。同じ3〜4番手でも、中身がまるで違います。これは3つの距離をまとめたあとで詳しく見ます。

馬券で狙えないのか?最初の表の右端、複勝の回収率を見てください。前走と同じ1200mなら87%。1400mからの200m短縮で89%と、ほとんど変わりません。ところが1600mからの400m短縮では64%まで下がります。単勝の回収率も72%から45%です。あなたなら、この馬を買いますか?

ただ、距離が短くなった逃げ馬は人気も下がっているので、人気の段ごとに比べないと本当のところは分かりません。これは頭数を増やすために、3つの距離をまとめたあとで見ます。

今回1400m戦:1200m戦と同じことが起きているのか?

次は1400m戦です。前走で逃げた馬が、同じクラスで今回1400mを走った1,456頭です。

▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています

前走からの距離頭数平均人気前に行けた率中団より後ろになった率複勝率単勝の回収率複勝の回収率
前走と同じ距離6475.2番57.7%22.1%32.6%76%80%
100m 短縮 ⚠少128.3番16.7%66.7%8.3%238%52%
200m 短縮2916.6番39.5%39.9%27.1%68%75%
300m 短縮 ⚠少835.9番44.6%31.3%26.5%74%63%
400m 短縮2348.0番32.9%48.3%18.4%135%74%
500m以上 短縮 ⚠少589.7番24.1%55.2%10.3%40%25%
距離延長(参考)1317.8番55.0%20.6%14.5%113%54%

赤が濃い=基準よりかなり良い 薄い赤=少し良い 薄い青=少し悪い 青が濃い=基準よりかなり悪い
基準=「前に行けた率」「中団より後ろ」「複勝率」は前走と同じ距離の行、回収率はこの距離の全馬に同じ額を賭けたとき

前走と同じ位置は取れるのか?前に行けた率は、前走と同じ距離の57.7%から、200m短縮で39.5%、400m短縮で32.9%。中団より後ろは22.1%から48.3%へ。1200m戦と同じ形です。

位置が取れなかった馬は、走ってくるのか?200m以上の短縮で中団より後ろになった馬は、複勝率11.5%・複勝の回収率30%。逃げられた馬は複勝の回収率128%。ここも同じです。

馬券で狙えないのか?複勝の回収率は、前走と同じ距離の80%に対して、200m短縮で75%、400m短縮で74%。1200m戦ほどの差はありませんが、同じく下がる向きです。

表の400m短縮の単勝の回収率135%も目立ちます。中身は芝で(芝307%・ダート82%)、芝の55頭のうち4頭が勝ち、その中に14番人気・単勝137.6倍(2025年)の勝ち馬がいました。こういう一発も、実際に馬券を買っていれば手にできた儲けです。ただ55頭しかいないので、次も同じことが起きるかは分かりません。複勝の回収率では同じ傾向は出ていないので、単勝で一発を狙うなら、という話です。

今回1200m未満(1000m・1150m):さらに短いとどうなるのか?

最後は1000mと1150mです。前走で逃げた馬が、同じクラスで今回ここを走った655頭で、全部ダートです。1150mは、私は1000mと同じようなレースだと思っているので、1150mも1000mと同じ扱いにしてまとめました。たとえば前走1200mから今回1150mは「200m短縮」、前走1150mから今回1000mは「前走と同じ距離」として数えています。

▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています

前走からの距離頭数平均人気前に行けた率中団より後ろになった率複勝率単勝の回収率複勝の回収率
前走と同じ距離1734.0番63.6%13.9%41.6%70%81%
200m 短縮3214.7番46.4%34.0%34.0%123%89%
300m 短縮 ⚠少223.4番54.5%27.3%50.0%40%111%
400m 短縮 ⚠少966.0番36.5%47.9%30.2%59%88%
500m以上 短縮 ⚠少437.6番23.3%55.8%16.3%40%50%

赤が濃い=基準よりかなり良い 薄い赤=少し良い 薄い青=少し悪い 青が濃い=基準よりかなり悪い
基準=「前に行けた率」「中団より後ろ」「複勝率」は前走と同じ距離の行、回収率はこの距離の全馬に同じ額を賭けたとき

前走と同じ位置は取れるのか?前走と同じ距離なら前に行けた率は高く、中団より後ろは13.9%しかいません。それが200m以上短くなった馬全体では、中団より後ろが38.4%、400m以上では50.4%です。

位置が取れなかった馬は、走ってくるのか?200m以上の短縮で中団より後ろになった185頭は、勝った馬が1頭。複勝率9.7%です。反対に逃げられた馬は勝率38.2%でした。

馬券で狙えないのか?1200m未満は、1200m戦・1400m戦と違いました。複勝の回収率は、前走と同じ距離の81%に対して、200m以上の短縮で87%。距離短縮でも下がっていません。ただ前走と同じ距離の馬は173頭しかいないので、ここは参考として見てください。

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3つの距離を並べると、何が見えるのか?

▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています

今回の距離前走からの距離頭数前に行けた率中団より後ろになった率複勝率単勝の回収率複勝の回収率
1200m戦前走と同じ距離1,55956.1%22.1%32.2%72%87%
1200m戦200m以上 短縮1,02833.4%45.0%24.7%62%82%
1200m戦400m以上 短縮40622.4%57.1%15.5%44%73%
1400m戦前走と同じ距離64757.7%22.1%32.6%76%80%
1400m戦200m以上 短縮66636.5%43.1%22.5%90%69%
1400m戦400m以上 短縮29231.2%49.7%16.8%116%65%
1200m未満前走と同じ距離17363.6%13.9%41.6%70%81%
1200m未満200m以上 短縮48242.7%38.4%32.4%99%87%
1200m未満400m以上 短縮13932.4%50.4%25.9%53%76%

どの距離でも、短くなるほど前に行きづらくなり、中団より後ろが増え、複勝率も下がります。右の2列の回収率を見ると、1200m戦と1400m戦では、複勝の回収率が短くなるほど下がっています。1200m未満は、200m以上の短縮では下がらず(81% → 87%)、400m以上の短縮で少し下がります(76%)。

中団まで下がったらダメ。でも3〜4番手までなら、距離短縮はありなのか?

1200m戦の表で気になったのが、3〜4番手になった馬です。3つの距離をまとめて、今回実際にどこを走ったかで並べ直しました。色は、同じ位置の「前走と同じ距離」の行と比べて付けています。

▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています

今回実際にどこを走ったか前走からの距離頭数平均人気複勝率単勝の回収率複勝の回収率
今回も逃げた前走と同じ距離7964.3番47.0%118%114%
今回も逃げた200m以上 短縮3905.2番51.5%178%152%
今回2番手前走と同じ距離5714.9番37.5%82%97%
今回2番手200m以上 短縮4095.3番38.4%111%119%
今回3〜4番手前走と同じ距離5125.4番25.4%37%56%
今回3〜4番手200m以上 短縮4506.2番22.4%76%74%
今回5番手以下(中団より後ろ)前走と同じ距離5176.9番13.7%27%53%
今回5番手以下(中団より後ろ)200m以上 短縮9428.0番11.0%24%34%

赤が濃い=基準よりかなり良い 薄い赤=少し良い 薄い青=少し悪い 青が濃い=基準よりかなり悪い
基準=同じ位置の「前走と同じ距離」の行

前走と同じ距離で3〜4番手になった逃げ馬は、単勝の回収率37%・複勝の回収率56%。ところが200m以上の短縮で3〜4番手になった馬は、76%・74%。1200m・1400m・1200m未満の3つの距離とも同じ向きです。年ごとに見ると、距離短縮のほうが上だったのは単勝の回収率で6年のうち4年、複勝の回収率で6年のうち4年。毎年必ず、と言えるほど固い数字ではありませんが、3つの距離がそろって同じ向きを向いています。

ただし5番手以下まで下がると、距離短縮のほうがむしろ悪くなります(複勝の回収率 53% → 34%)。分かれ目は3〜4番手と5番手のあいだにあります。

結論:距離短縮の前走逃げ馬は、どの距離の、どの人気なら割り引けばいいのか?

今回どこを走るかはレースが終わるまで分かりませんが、今回の距離と人気は、買う前に分かります。そこで、3つの距離それぞれで、1〜3番人気と4番人気より下に分けて、前走と同じ距離の馬と200m以上短くなった馬を並べました。色は、同じ距離・同じ人気の「前走と同じ距離」の行と比べて付けています。

▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています

今回の距離人気前走からの距離頭数複勝率単勝の回収率複勝の回収率
1200m戦1〜3番人気前走と同じ距離64152.4%90%83%
200m以上 短縮28253.2%94%93%
1200m戦4番人気より下前走と同じ距離91818.1%59%90%
200m以上 短縮74713.9%49%78%
1400m戦1〜3番人気前走と同じ距離27550.9%73%79%
200m以上 短縮15255.3%86%93%
1400m戦4番人気より下前走と同じ距離37319.0%79%80%
200m以上 短縮51712.8%91%62%
1200m未満1〜3番人気前走と同じ距離9359.1%89%82%
200m以上 短縮23152.8%88%90%
1200m未満4番人気より下前走と同じ距離9720.6%55%73%
200m以上 短縮39319.1%123%82%

赤が濃い=基準よりかなり良い 薄い赤=少し良い 薄い青=少し悪い 青が濃い=基準よりかなり悪い
基準=同じ距離・同じ人気の「前走と同じ距離」の行

1〜3番人気は、距離短縮ならむしろ狙える

1〜3番人気の前走逃げ馬は、3つの距離とも、200m以上短くなったほうが複勝の回収率が上でした(1200m戦83% → 93%、1400m戦79% → 93%、1200m未満82% → 90%)。人気になるだけの力がある馬は、距離が短くなってもこなしています。1200m未満だけは3着以内に来る率が59.1% → 52.8%と少し下がりますが、回収率は下がっていません。3つの距離をまとめると、複勝の回収率は92%で、1〜3番人気の全馬の84%より上。6年のうち5年で全馬を上回りました。ほかの1〜3番人気の馬より狙えるということです。単勝の回収率も90%(全馬80%)で上です。とくに1200m戦は単勝の回収率94%で、1〜3番人気の全馬の80%より上。6年のうち5年で全馬を上回りました。1400m戦も86%(全馬79%)です。1200m未満は88%(全馬84%)で、単勝は全馬とほぼ同じでした。例外は、1200m戦で400m以上短くなった馬(1600m以上から来た馬)で、複勝の回収率は77%に下がります(57頭と少なめ)。

4番人気より下は、1200m戦と1400m戦で軽視

4番人気より下の前走逃げ馬は、1200m戦と1400m戦で、200m以上短くなると3着以内に来る率がはっきり下がります(1200m戦18.1% → 13.9%、1400m戦19.0% → 12.8%)。年ごとに見ると、距離短縮のほうが3着以内に来る率が高かった年は、1200m戦で6年のうち1年だけ、1400m戦で1年もありませんでした。毎年のように下がっています。

複勝の回収率も、1200m戦90% → 78%、1400m戦80% → 62%に下がります。1400m戦のほうがはっきりしています。一方、1400m戦の単勝の回収率は79% → 91%と上がっています。517頭のうち20頭が勝ち、14番人気・単勝137.6倍、13番人気・単勝59.8倍という勝ち馬がいたからです。人気薄の一発は実際にありますが、3着以内に来る率が下がっているので、複勝や、3着以内を当てにする買い方では軽視です。

1200m未満は、4番人気より下でも悪くならない

1200m未満では、4番人気より下でも、複勝の回収率は73% → 82%、3着以内に来る率も20.6% → 19.1%で、ほとんど変わりませんでした。ただ、1200m未満の前走逃げ馬は、前走と同じ距離の馬が少なく、1200m以上から来た馬のほうがずっと多い距離です(すべての人気で190頭と624頭)。4番人気より下で比べる相手は97頭しかいないので、ここは「悪くなっているとは言えない」までにしておきます。

なぜ1〜3番人気は勝ちづらくないのか?

1〜3番人気の距離短縮の逃げ馬が勝ちづらくないのは、位置が取れるからではありませんでした。1〜3番人気でも、今回も逃げられた率は39.8% → 27.2%、5番手以下になった率は14.0% → 25.1%で、位置は取りづらくなっています。今回走った位置ごとに、前走と同じ距離の馬と200m以上短くなった馬を並べました(3つの距離をまとめた数字)。

▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています

今回の位置1〜3番人気:その位置になった率1〜3番人気:3着以内率4番人気より下:その位置になった率4番人気より下:3着以内率
今回も逃げた39.8% → 27.2%64.8% → 74.6%28.4% → 14.1%28.8% → 33.9%
今回2番手26.0% → 26.7%55.5% → 55.4%22.3% → 15.5%22.1% → 26.7%
今回3〜4番手20.2% → 21.1%41.2% → 45.0%22.3% → 20.3%14.9% → 13.2%
今回5番手以下14.0% → 25.1%29.6% → 35.3%27.1% → 50.1%7.7% → 6.2%

違ったのは、同じ位置から走ったときの成績です。1〜3番人気は、200m以上短くなっても、どの位置から走っても3着以内率が落ちていません。3〜4番手なら41.2% → 45.0%、5番手以下でも29.6% → 35.3%です。位置を落とした分を、後ろからでも走ることで取り返しているのです。

逃げ損ねた(2番手以下になった)1〜3番人気の馬の複勝の回収率は、前走と同じ距離なら70%、200m以上短くなった馬なら77%でした。どちらも1〜3番人気の全馬(84%)より下ですが、距離短縮の1〜3番人気は、逃げ損ねたときの傷が浅いのです。そのうえ今回も逃げられたときは複勝の回収率132%。これが合わさって、回収率が上がっています。

4番人気より下は逆です。半分近くの馬が5番手以下まで下がり(27.1% → 50.1%)、そこからの3着以内率は7.7% → 6.2%。3〜4番手でも14.9% → 13.2%に下がります。4番人気より下が勝ちづらいのは、位置を失うことがそのまま響くからです。ただし1〜3番人気の距離短縮の馬は、位置ごとに分けると131〜169頭です。

ただし、4番人気より下でも、今回も逃げられた馬は別です。200m以上短くなって今回も逃げた馬は、1200m戦で単勝の回収率185%・複勝の回収率208%(86頭)、1400m戦で197%・126%(94頭)でした。逃げられたのは14.1%、7頭に1頭くらいです。逃げられるかを見極められれば、より儲かるでしょう。

まとめ:短距離の距離短縮、前走逃げは狙えないのか?

▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています

今回の距離1〜3番人気の前走逃げ馬4番人気より下の前走逃げ馬
1200m戦狙える軽視(とくに複勝)
1400m戦狙える軽視(とくに複勝)
1200m未満狙える割り引かない
  • ① 1〜3番人気の前走逃げ馬は、距離短縮ならむしろ狙える。3つの距離をまとめると、200m以上短くなった馬の複勝の回収率は92%。前走と同じ距離の前走逃げ馬(82%)も、1〜3番人気の全馬(84%)も上回り、6年のうち5年で全馬より上でした。単勝の回収率も90%で、全馬の80%より上です。ただし1200m戦で400m以上短くなった馬(1600m以上から来た馬)だけは77%に下がります(57頭)。
  • ② 4番人気より下の前走逃げ馬は、1200m戦と1400m戦では、距離短縮なら軽視。とくに複勝。3着以内に来る率は1200m戦18.1% → 13.9%、1400m戦19.0% → 12.8%。複勝の回収率は1200m戦90% → 78%、1400m戦80% → 62%で、1400m戦のほうがはっきりしています。ただし今回も逃げられた馬は回収率が高いので、逃げられるかの見極めが大事です。
  • ③ 1200m未満は、4番人気より下でも、距離短縮で悪くなりません。複勝の回収率は73% → 82%。ただし比べる相手(前走と同じ距離の馬)が97頭と少ないので、ここは強くは言えません。
  • 理由は位置です。距離短縮の前走逃げ馬は、3つの距離とも位置を取りづらくなります(1200m戦で中団より後ろになる率22.1% → 45.0%)。中団まで下がると走りづらくなりますが、3〜4番手までに入れれば、距離短縮の馬もちゃんと走っています。

これまで私は、距離短縮の逃げ馬をひとまとめに嫌っていました。でも、ひとまとめに嫌うのは間違いでした。1〜3番人気なら、距離短縮はむしろ狙う。4番人気より下で、今回1200m戦か1400m戦なら、複勝では軽視する。これからは、今回の距離と人気で分けて見ます。

この記事の作り方

前走で逃げた馬が距離短縮だった場合、前走と同じようなポジションを取れればいい。でも案外、良いポジションにならなくて、中団くらいになって終わってしまうことがよくあると思いました。とくに1200mや1400mの短距離戦は、スタートから流れが速いので、なおさらです。

あなたも、そんなレースを何度も見てきたのではないでしょうか?

確かめたのは、次の3つの疑問です。

  • 距離短縮だと、本当に前走と同じ位置が取れないのか?
  • 位置が取れなかった馬は、それでもちゃんと走ってくるのか?
  • では結局、距離短縮の前走逃げは狙えないのか?(回収率)

この話は、今回の距離によって中身がかなり違います。そこで4回のシリーズに分けました。今回は第1回=前走で逃げた馬の短距離編(今回1200m・1400m・1200m未満)です。第2回は前走で逃げた馬の1600m以上、第3回・第4回は前走で2番手だった馬を取り上げます。

この記事は、前走で逃げた馬が、今回短距離戦で距離短縮だったときに狙えるのかを、中央競馬の前走で逃げた馬4,846頭ぶん(2021年2月〜2026年9月)のデータで確かめた結果です。

よくある質問

Q. 距離短縮で中団になった逃げ馬が、差してくることはないのですか?

A. ほとんどありません。200m以上の短縮で中団より後ろになった前走逃げ馬の複勝率は、1200m戦11.4%・1400m戦11.5%・1200m未満9.7%でした。

Q. 人気馬の逃げ馬でも、400m以上の距離短縮は割り引いたほうがいいですか?

A. 1〜3番人気なら、割り引かなくていいどころか、むしろ狙えます。400m以上の短縮でも複勝率は54.2%で、前走と同じ距離の52.7%と変わりませんでした(1200m・1400m・1200m未満をまとめた数字)。ただし1200m戦で1600m以上から来た1〜3番人気は、複勝の回収率が77%に下がります(57頭)。割り引くのは、基本は4番人気より下の馬です。

Q. 4番人気より下の距離短縮の逃げ馬は、単勝でも買えないのですか?

A. 1400m戦では、単勝の回収率は79% → 91%と上がっていて、10番人気を超える馬が勝っています。一発はあります。ただ、3着以内に来る率ははっきり下がっているので、当たる回数は少なくなります。

1〜3番人気の前走逃げ馬なら、距離短縮はむしろ狙えます。このシリーズは、私が先に4,846頭ぶんのデータで確かめて、分かったことを全部このブログに書いていきます。次回は前走で逃げた馬の1600m以上編です。距離が長くなると、同じことが起きるのでしょうか?

▶ シリーズの続きです。今回1600m以上のレースは「距離短縮の逃げ馬②1600m以上|案外前に行けず勝てない説を検証」、前走で2番手だった馬は「距離短縮の前走2番手③|案外前に行けず勝てない説を検証」に書いています。

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