初めましての方、こんにちは!毎週150万円の実弾を馬券に突っ込む男、横けんです。
前走で逃げた馬が距離短縮だった場合、前走と同じようなポジションを取れればいい。でも案外、良いポジションにならなくて、中団くらいになって終わってしまうことがよくあると思いました。とくに1200mや1400mの短距離戦は、スタートから流れが速いので、なおさらです。
あなたも、そんなレースを何度も見てきたのではないでしょうか?
実際のところ、距離短縮の前走逃げは狙えないのか?はたまた、同じようなポジションが取れなくても、ちゃんと走ってくるのか?検証しました。
確かめたのは、次の3つの疑問です。
- 距離短縮だと、本当に前走と同じ位置が取れないのか?
- 位置が取れなかった馬は、それでもちゃんと走ってくるのか?
- では結局、距離短縮の前走逃げは狙えないのか?(回収率)
この話は、今回の距離によって中身がかなり違います。そこで4回のシリーズに分けました。今回は第1回=前走で逃げた馬の短距離編(今回1200m・1400m・1200m未満)です。第2回は前走で逃げた馬の1600m以上、第3回・第4回は前走で2番手だった馬を取り上げます。
この記事は、前走で逃げた馬が、今回短距離戦で距離短縮だったときに狙えるのかを、中央競馬の前走で逃げた馬4,846頭ぶん(2021年2月〜2026年9月)のデータで確かめた結果です。
この記事の結論(先に書きます)
距離短縮の前走逃げ馬をどう扱えばいいかは、今回の距離と、その馬の人気で決まりました。どちらも馬券を買う前に分かります。
▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています
| 今回の距離 | 1〜3番人気の前走逃げ馬 | 4番人気より下の前走逃げ馬 |
|---|---|---|
| 1200m戦 | 狙える | 軽視(とくに複勝) |
| 1400m戦 | 狙える | 軽視(とくに複勝) |
| 1200m未満 | 狙える | 割り引かない |
- ① 1〜3番人気の前走逃げ馬は、距離短縮ならむしろ狙える。3つの距離をまとめると、200m以上短くなった馬の複勝の回収率は92%。前走と同じ距離の前走逃げ馬(82%)も、1〜3番人気の全馬(84%)も上回り、6年のうち5年で全馬より上でした。単勝の回収率も90%で、全馬の80%より上です。ただし1200m戦で400m以上短くなった馬(1600m以上から来た馬)だけは77%に下がります(57頭)。
- ② 4番人気より下の前走逃げ馬は、1200m戦と1400m戦では、距離短縮なら軽視。とくに複勝。3着以内に来る率は1200m戦18.1% → 13.9%、1400m戦19.0% → 12.8%。複勝の回収率は1200m戦90% → 78%、1400m戦80% → 62%で、1400m戦のほうがはっきりしています。ただし今回も逃げられた馬は回収率が高いので、逃げられるかの見極めが大事です。
- ③ 1200m未満は、4番人気より下でも、距離短縮で悪くなりません。複勝の回収率は73% → 82%。ただし比べる相手(前走と同じ距離の馬)が97頭と少ないので、ここは強くは言えません。
この結論にたどり着くまでに、位置取りについて分かったことがあります。
- 位置は、本当に取りづらくなっていました。今回1200m戦で、前走より200m以上短くなった前走逃げ馬は、中団より後ろになった率が22.1% → 45.0%。1400m戦・1200m未満も同じ向きで、3つの距離とも6年すべて同じ向きでした。
- 中団まで下がったらダメ。でも3〜4番手までに入れれば、距離短縮の馬もちゃんと走っています。200m以上の短縮で3〜4番手になった前走逃げ馬は、単勝の回収率76%・複勝の回収率74%(前走と同じ距離で3〜4番手は37%・56%)。ただし、どこを走るかはレースが終わるまで分かりません。
集計期間: 2021年2月〜2026年9月/中央競馬・前走と今走が同じクラスの前走逃げ馬/障害レースを除く/複勝は実際の払戻データで計算/新潟の芝1000m(直線でコーナーが無い)は入っていません/1150m戦は1000m戦と同じ扱い
まず、この記事で使う言葉の意味をはっきり決めます
この記事でいう「前走で逃げた馬」とは、前のレースで最初のコーナーを1番手で通過した馬のことです。
「前に行けた」とは、今回のレースで最初のコーナーを2番手以内で通過できたこと、「中団より後ろ」とは、最初のコーナーを5番手以下で通過したことです。私が「中団くらいになって終わってしまう」と感じていた馬は、ここに入ります。
クラスが変わると相手の強さまで変わってしまうので、前走と今走が同じクラスの馬だけを見ます。距離の話に、クラスの話を混ぜないためです。
今回1200m戦:前走で逃げた馬は、距離短縮で前に行けるのか?
まずは一番多い1200m戦です。前走で逃げた馬が、同じクラスで今回1200mを走った2,735頭を、前走からどれだけ距離が短くなったかで並べました。少ない段も消さずに出します(100頭未満には⚠少を付けています)。
▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています
| 前走からの距離 | 頭数 | 平均人気 | 前に行けた率 | 中団より後ろになった率 | 複勝率 | 単勝の回収率 | 複勝の回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 前走と同じ距離 | 1,559 | 5.4番 | 56.1% | 22.1% | 32.2% | 72% | 87% |
| 100m 短縮 ⚠少 | 41 | 5.6番 | 43.9% | 34.1% | 34.1% | 98% | 82% |
| 200m 短縮 | 606 | 5.9番 | 41.3% | 36.3% | 31.0% | 71% | 89% |
| 300m 短縮 ⚠少 | 16 | 7.2番 | 12.5% | 68.8% | 18.8% | 164% | 72% |
| 400m 短縮 | 200 | 7.8番 | 22.5% | 57.0% | 18.0% | 45% | 64% |
| 500m以上 短縮 | 206 | 8.7番 | 22.3% | 57.3% | 13.1% | 43% | 82% |
| 距離延長(参考) | 107 | 5.9番 | 59.8% | 18.7% | 23.4% | 83% | 79% |
赤が濃い=基準よりかなり良い 薄い赤=少し良い 薄い青=少し悪い 青が濃い=基準よりかなり悪い
基準=「前に行けた率」「中団より後ろ」「複勝率」は前走と同じ距離の行、回収率はこの距離の全馬に同じ額を賭けたとき
前走と同じ位置は取れるのか?前走と同じ1200mなら、前に行けた率は56.1%。1400mからの200m短縮で41.3%、1600mからの400m短縮では22.5%まで落ちます。中団より後ろになった率は22.1%から57.0%へ。400m短くなると、半分以上が中団より後ろです。
では、位置が取れなかった馬は、それでも走ってきたのでしょうか?今回実際にどこを走ったかで分けました。
▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています
| 前走からの距離 | 今回実際にどこを走ったか | 頭数 | 平均人気 | 勝率 | 複勝率 | 単勝の回収率 | 複勝の回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 前走と同じ距離 | 今走は逃げた | 512 | 4.4番 | 22.7% | 45.7% | 122% | 114% |
| 前走と同じ距離 | 今走は2番手 | 363 | 5.0番 | 12.4% | 35.8% | 75% | 99% |
| 前走と同じ距離 | 今走は3〜4番手 | 340 | 5.5番 | 7.9% | 25.6% | 34% | 55% |
| 前走と同じ距離 | 今走は5番手以下(中団より後ろ) | 344 | 7.2番 | 3.8% | 14.8% | 29% | 67% |
| 200m以上 短縮 | 今走は逃げた | 161 | 5.2番 | 24.8% | 55.9% | 179% | 174% |
| 200m以上 短縮 | 今走は2番手 | 182 | 5.4番 | 14.3% | 35.7% | 56% | 115% |
| 200m以上 短縮 | 今走は3〜4番手 | 222 | 6.5番 | 8.6% | 20.7% | 81% | 85% |
| 200m以上 短縮 | 今走は5番手以下(中団より後ろ) | 463 | 8.2番 | 2.2% | 11.4% | 14% | 36% |
赤が濃い=基準よりかなり良い 薄い赤=少し良い 薄い青=少し悪い 青が濃い=基準よりかなり悪い
基準=「前に行けた率」「中団より後ろ」「複勝率」は前走と同じ距離の行、回収率はこの距離の全馬に同じ額を賭けたとき
位置が取れなかった馬は、走ってくるのか?200m以上の短縮で中団より後ろになった馬は、複勝率11.4%・複勝の回収率36%。400m以上の短縮に絞ると、複勝率5.2%・単勝の回収率6%です。中団から差してくることは、ほとんどありません。反対に、距離が短くなっても逃げられた馬は複勝の回収率174%。ただしこれは結果論で、レースが終わらないと分かりません。
この表でもう一か所見てほしいのが、3〜4番手になった馬の行です。前走と同じ距離で3〜4番手になった馬は単勝の回収率34%・複勝の回収率55%なのに、200m以上の短縮で3〜4番手になった馬は81%・85%。同じ3〜4番手でも、中身がまるで違います。これは3つの距離をまとめたあとで詳しく見ます。
馬券で狙えないのか?最初の表の右端、複勝の回収率を見てください。前走と同じ1200mなら87%。1400mからの200m短縮で89%と、ほとんど変わりません。ところが1600mからの400m短縮では64%まで下がります。単勝の回収率も72%から45%です。あなたなら、この馬を買いますか?
ただ、距離が短くなった逃げ馬は人気も下がっているので、人気の段ごとに比べないと本当のところは分かりません。これは頭数を増やすために、3つの距離をまとめたあとで見ます。
今回1400m戦:1200m戦と同じことが起きているのか?
次は1400m戦です。前走で逃げた馬が、同じクラスで今回1400mを走った1,456頭です。
▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています
| 前走からの距離 | 頭数 | 平均人気 | 前に行けた率 | 中団より後ろになった率 | 複勝率 | 単勝の回収率 | 複勝の回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 前走と同じ距離 | 647 | 5.2番 | 57.7% | 22.1% | 32.6% | 76% | 80% |
| 100m 短縮 ⚠少 | 12 | 8.3番 | 16.7% | 66.7% | 8.3% | 238% | 52% |
| 200m 短縮 | 291 | 6.6番 | 39.5% | 39.9% | 27.1% | 68% | 75% |
| 300m 短縮 ⚠少 | 83 | 5.9番 | 44.6% | 31.3% | 26.5% | 74% | 63% |
| 400m 短縮 | 234 | 8.0番 | 32.9% | 48.3% | 18.4% | 135% | 74% |
| 500m以上 短縮 ⚠少 | 58 | 9.7番 | 24.1% | 55.2% | 10.3% | 40% | 25% |
| 距離延長(参考) | 131 | 7.8番 | 55.0% | 20.6% | 14.5% | 113% | 54% |
赤が濃い=基準よりかなり良い 薄い赤=少し良い 薄い青=少し悪い 青が濃い=基準よりかなり悪い
基準=「前に行けた率」「中団より後ろ」「複勝率」は前走と同じ距離の行、回収率はこの距離の全馬に同じ額を賭けたとき
前走と同じ位置は取れるのか?前に行けた率は、前走と同じ距離の57.7%から、200m短縮で39.5%、400m短縮で32.9%。中団より後ろは22.1%から48.3%へ。1200m戦と同じ形です。
位置が取れなかった馬は、走ってくるのか?200m以上の短縮で中団より後ろになった馬は、複勝率11.5%・複勝の回収率30%。逃げられた馬は複勝の回収率128%。ここも同じです。
馬券で狙えないのか?複勝の回収率は、前走と同じ距離の80%に対して、200m短縮で75%、400m短縮で74%。1200m戦ほどの差はありませんが、同じく下がる向きです。
表の400m短縮の単勝の回収率135%も目立ちます。中身は芝で(芝307%・ダート82%)、芝の55頭のうち4頭が勝ち、その中に14番人気・単勝137.6倍(2025年)の勝ち馬がいました。こういう一発も、実際に馬券を買っていれば手にできた儲けです。ただ55頭しかいないので、次も同じことが起きるかは分かりません。複勝の回収率では同じ傾向は出ていないので、単勝で一発を狙うなら、という話です。
今回1200m未満(1000m・1150m):さらに短いとどうなるのか?
最後は1000mと1150mです。前走で逃げた馬が、同じクラスで今回ここを走った655頭で、全部ダートです。1150mは、私は1000mと同じようなレースだと思っているので、1150mも1000mと同じ扱いにしてまとめました。たとえば前走1200mから今回1150mは「200m短縮」、前走1150mから今回1000mは「前走と同じ距離」として数えています。
▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています
| 前走からの距離 | 頭数 | 平均人気 | 前に行けた率 | 中団より後ろになった率 | 複勝率 | 単勝の回収率 | 複勝の回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 前走と同じ距離 | 173 | 4.0番 | 63.6% | 13.9% | 41.6% | 70% | 81% |
| 200m 短縮 | 321 | 4.7番 | 46.4% | 34.0% | 34.0% | 123% | 89% |
| 300m 短縮 ⚠少 | 22 | 3.4番 | 54.5% | 27.3% | 50.0% | 40% | 111% |
| 400m 短縮 ⚠少 | 96 | 6.0番 | 36.5% | 47.9% | 30.2% | 59% | 88% |
| 500m以上 短縮 ⚠少 | 43 | 7.6番 | 23.3% | 55.8% | 16.3% | 40% | 50% |
赤が濃い=基準よりかなり良い 薄い赤=少し良い 薄い青=少し悪い 青が濃い=基準よりかなり悪い
基準=「前に行けた率」「中団より後ろ」「複勝率」は前走と同じ距離の行、回収率はこの距離の全馬に同じ額を賭けたとき
前走と同じ位置は取れるのか?前走と同じ距離なら前に行けた率は高く、中団より後ろは13.9%しかいません。それが200m以上短くなった馬全体では、中団より後ろが38.4%、400m以上では50.4%です。
位置が取れなかった馬は、走ってくるのか?200m以上の短縮で中団より後ろになった185頭は、勝った馬が1頭。複勝率9.7%です。反対に逃げられた馬は勝率38.2%でした。
馬券で狙えないのか?1200m未満は、1200m戦・1400m戦と違いました。複勝の回収率は、前走と同じ距離の81%に対して、200m以上の短縮で87%。距離短縮でも下がっていません。ただ前走と同じ距離の馬は173頭しかいないので、ここは参考として見てください。
3つの距離を並べると、何が見えるのか?
▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています
| 今回の距離 | 前走からの距離 | 頭数 | 前に行けた率 | 中団より後ろになった率 | 複勝率 | 単勝の回収率 | 複勝の回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1200m戦 | 前走と同じ距離 | 1,559 | 56.1% | 22.1% | 32.2% | 72% | 87% |
| 1200m戦 | 200m以上 短縮 | 1,028 | 33.4% | 45.0% | 24.7% | 62% | 82% |
| 1200m戦 | 400m以上 短縮 | 406 | 22.4% | 57.1% | 15.5% | 44% | 73% |
| 1400m戦 | 前走と同じ距離 | 647 | 57.7% | 22.1% | 32.6% | 76% | 80% |
| 1400m戦 | 200m以上 短縮 | 666 | 36.5% | 43.1% | 22.5% | 90% | 69% |
| 1400m戦 | 400m以上 短縮 | 292 | 31.2% | 49.7% | 16.8% | 116% | 65% |
| 1200m未満 | 前走と同じ距離 | 173 | 63.6% | 13.9% | 41.6% | 70% | 81% |
| 1200m未満 | 200m以上 短縮 | 482 | 42.7% | 38.4% | 32.4% | 99% | 87% |
| 1200m未満 | 400m以上 短縮 | 139 | 32.4% | 50.4% | 25.9% | 53% | 76% |
どの距離でも、短くなるほど前に行きづらくなり、中団より後ろが増え、複勝率も下がります。右の2列の回収率を見ると、1200m戦と1400m戦では、複勝の回収率が短くなるほど下がっています。1200m未満は、200m以上の短縮では下がらず(81% → 87%)、400m以上の短縮で少し下がります(76%)。
中団まで下がったらダメ。でも3〜4番手までなら、距離短縮はありなのか?
1200m戦の表で気になったのが、3〜4番手になった馬です。3つの距離をまとめて、今回実際にどこを走ったかで並べ直しました。色は、同じ位置の「前走と同じ距離」の行と比べて付けています。
▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています
| 今回実際にどこを走ったか | 前走からの距離 | 頭数 | 平均人気 | 複勝率 | 単勝の回収率 | 複勝の回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 今回も逃げた | 前走と同じ距離 | 796 | 4.3番 | 47.0% | 118% | 114% |
| 今回も逃げた | 200m以上 短縮 | 390 | 5.2番 | 51.5% | 178% | 152% |
| 今回2番手 | 前走と同じ距離 | 571 | 4.9番 | 37.5% | 82% | 97% |
| 今回2番手 | 200m以上 短縮 | 409 | 5.3番 | 38.4% | 111% | 119% |
| 今回3〜4番手 | 前走と同じ距離 | 512 | 5.4番 | 25.4% | 37% | 56% |
| 今回3〜4番手 | 200m以上 短縮 | 450 | 6.2番 | 22.4% | 76% | 74% |
| 今回5番手以下(中団より後ろ) | 前走と同じ距離 | 517 | 6.9番 | 13.7% | 27% | 53% |
| 今回5番手以下(中団より後ろ) | 200m以上 短縮 | 942 | 8.0番 | 11.0% | 24% | 34% |
赤が濃い=基準よりかなり良い 薄い赤=少し良い 薄い青=少し悪い 青が濃い=基準よりかなり悪い
基準=同じ位置の「前走と同じ距離」の行
前走と同じ距離で3〜4番手になった逃げ馬は、単勝の回収率37%・複勝の回収率56%。ところが200m以上の短縮で3〜4番手になった馬は、76%・74%。1200m・1400m・1200m未満の3つの距離とも同じ向きです。年ごとに見ると、距離短縮のほうが上だったのは単勝の回収率で6年のうち4年、複勝の回収率で6年のうち4年。毎年必ず、と言えるほど固い数字ではありませんが、3つの距離がそろって同じ向きを向いています。
ただし5番手以下まで下がると、距離短縮のほうがむしろ悪くなります(複勝の回収率 53% → 34%)。分かれ目は3〜4番手と5番手のあいだにあります。
結論:距離短縮の前走逃げ馬は、どの距離の、どの人気なら割り引けばいいのか?
今回どこを走るかはレースが終わるまで分かりませんが、今回の距離と人気は、買う前に分かります。そこで、3つの距離それぞれで、1〜3番人気と4番人気より下に分けて、前走と同じ距離の馬と200m以上短くなった馬を並べました。色は、同じ距離・同じ人気の「前走と同じ距離」の行と比べて付けています。
▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています
| 今回の距離 | 人気 | 前走からの距離 | 頭数 | 複勝率 | 単勝の回収率 | 複勝の回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1200m戦 | 1〜3番人気 | 前走と同じ距離 | 641 | 52.4% | 90% | 83% |
| 200m以上 短縮 | 282 | 53.2% | 94% | 93% | ||
| 1200m戦 | 4番人気より下 | 前走と同じ距離 | 918 | 18.1% | 59% | 90% |
| 200m以上 短縮 | 747 | 13.9% | 49% | 78% | ||
| 1400m戦 | 1〜3番人気 | 前走と同じ距離 | 275 | 50.9% | 73% | 79% |
| 200m以上 短縮 | 152 | 55.3% | 86% | 93% | ||
| 1400m戦 | 4番人気より下 | 前走と同じ距離 | 373 | 19.0% | 79% | 80% |
| 200m以上 短縮 | 517 | 12.8% | 91% | 62% | ||
| 1200m未満 | 1〜3番人気 | 前走と同じ距離 | 93 | 59.1% | 89% | 82% |
| 200m以上 短縮 | 231 | 52.8% | 88% | 90% | ||
| 1200m未満 | 4番人気より下 | 前走と同じ距離 | 97 | 20.6% | 55% | 73% |
| 200m以上 短縮 | 393 | 19.1% | 123% | 82% |
赤が濃い=基準よりかなり良い 薄い赤=少し良い 薄い青=少し悪い 青が濃い=基準よりかなり悪い
基準=同じ距離・同じ人気の「前走と同じ距離」の行
1〜3番人気は、距離短縮ならむしろ狙える
1〜3番人気の前走逃げ馬は、3つの距離とも、200m以上短くなったほうが複勝の回収率が上でした(1200m戦83% → 93%、1400m戦79% → 93%、1200m未満82% → 90%)。人気になるだけの力がある馬は、距離が短くなってもこなしています。1200m未満だけは3着以内に来る率が59.1% → 52.8%と少し下がりますが、回収率は下がっていません。3つの距離をまとめると、複勝の回収率は92%で、1〜3番人気の全馬の84%より上。6年のうち5年で全馬を上回りました。ほかの1〜3番人気の馬より狙えるということです。単勝の回収率も90%(全馬80%)で上です。とくに1200m戦は単勝の回収率94%で、1〜3番人気の全馬の80%より上。6年のうち5年で全馬を上回りました。1400m戦も86%(全馬79%)です。1200m未満は88%(全馬84%)で、単勝は全馬とほぼ同じでした。例外は、1200m戦で400m以上短くなった馬(1600m以上から来た馬)で、複勝の回収率は77%に下がります(57頭と少なめ)。
4番人気より下は、1200m戦と1400m戦で軽視
4番人気より下の前走逃げ馬は、1200m戦と1400m戦で、200m以上短くなると3着以内に来る率がはっきり下がります(1200m戦18.1% → 13.9%、1400m戦19.0% → 12.8%)。年ごとに見ると、距離短縮のほうが3着以内に来る率が高かった年は、1200m戦で6年のうち1年だけ、1400m戦で1年もありませんでした。毎年のように下がっています。
複勝の回収率も、1200m戦90% → 78%、1400m戦80% → 62%に下がります。1400m戦のほうがはっきりしています。一方、1400m戦の単勝の回収率は79% → 91%と上がっています。517頭のうち20頭が勝ち、14番人気・単勝137.6倍、13番人気・単勝59.8倍という勝ち馬がいたからです。人気薄の一発は実際にありますが、3着以内に来る率が下がっているので、複勝や、3着以内を当てにする買い方では軽視です。
1200m未満は、4番人気より下でも悪くならない
1200m未満では、4番人気より下でも、複勝の回収率は73% → 82%、3着以内に来る率も20.6% → 19.1%で、ほとんど変わりませんでした。ただ、1200m未満の前走逃げ馬は、前走と同じ距離の馬が少なく、1200m以上から来た馬のほうがずっと多い距離です(すべての人気で190頭と624頭)。4番人気より下で比べる相手は97頭しかいないので、ここは「悪くなっているとは言えない」までにしておきます。
なぜ1〜3番人気は勝ちづらくないのか?
1〜3番人気の距離短縮の逃げ馬が勝ちづらくないのは、位置が取れるからではありませんでした。1〜3番人気でも、今回も逃げられた率は39.8% → 27.2%、5番手以下になった率は14.0% → 25.1%で、位置は取りづらくなっています。今回走った位置ごとに、前走と同じ距離の馬と200m以上短くなった馬を並べました(3つの距離をまとめた数字)。
▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています
| 今回の位置 | 1〜3番人気:その位置になった率 | 1〜3番人気:3着以内率 | 4番人気より下:その位置になった率 | 4番人気より下:3着以内率 |
|---|---|---|---|---|
| 今回も逃げた | 39.8% → 27.2% | 64.8% → 74.6% | 28.4% → 14.1% | 28.8% → 33.9% |
| 今回2番手 | 26.0% → 26.7% | 55.5% → 55.4% | 22.3% → 15.5% | 22.1% → 26.7% |
| 今回3〜4番手 | 20.2% → 21.1% | 41.2% → 45.0% | 22.3% → 20.3% | 14.9% → 13.2% |
| 今回5番手以下 | 14.0% → 25.1% | 29.6% → 35.3% | 27.1% → 50.1% | 7.7% → 6.2% |
違ったのは、同じ位置から走ったときの成績です。1〜3番人気は、200m以上短くなっても、どの位置から走っても3着以内率が落ちていません。3〜4番手なら41.2% → 45.0%、5番手以下でも29.6% → 35.3%です。位置を落とした分を、後ろからでも走ることで取り返しているのです。
逃げ損ねた(2番手以下になった)1〜3番人気の馬の複勝の回収率は、前走と同じ距離なら70%、200m以上短くなった馬なら77%でした。どちらも1〜3番人気の全馬(84%)より下ですが、距離短縮の1〜3番人気は、逃げ損ねたときの傷が浅いのです。そのうえ今回も逃げられたときは複勝の回収率132%。これが合わさって、回収率が上がっています。
4番人気より下は逆です。半分近くの馬が5番手以下まで下がり(27.1% → 50.1%)、そこからの3着以内率は7.7% → 6.2%。3〜4番手でも14.9% → 13.2%に下がります。4番人気より下が勝ちづらいのは、位置を失うことがそのまま響くからです。ただし1〜3番人気の距離短縮の馬は、位置ごとに分けると131〜169頭です。
ただし、4番人気より下でも、今回も逃げられた馬は別です。200m以上短くなって今回も逃げた馬は、1200m戦で単勝の回収率185%・複勝の回収率208%(86頭)、1400m戦で197%・126%(94頭)でした。逃げられたのは14.1%、7頭に1頭くらいです。逃げられるかを見極められれば、より儲かるでしょう。
まとめ:短距離の距離短縮、前走逃げは狙えないのか?
▼ 前走で逃げた馬(前走の最初のコーナーを1番手で通過した馬)だけを数えた表です。前走と今回が同じクラスの馬に限っています
| 今回の距離 | 1〜3番人気の前走逃げ馬 | 4番人気より下の前走逃げ馬 |
|---|---|---|
| 1200m戦 | 狙える | 軽視(とくに複勝) |
| 1400m戦 | 狙える | 軽視(とくに複勝) |
| 1200m未満 | 狙える | 割り引かない |
- ① 1〜3番人気の前走逃げ馬は、距離短縮ならむしろ狙える。3つの距離をまとめると、200m以上短くなった馬の複勝の回収率は92%。前走と同じ距離の前走逃げ馬(82%)も、1〜3番人気の全馬(84%)も上回り、6年のうち5年で全馬より上でした。単勝の回収率も90%で、全馬の80%より上です。ただし1200m戦で400m以上短くなった馬(1600m以上から来た馬)だけは77%に下がります(57頭)。
- ② 4番人気より下の前走逃げ馬は、1200m戦と1400m戦では、距離短縮なら軽視。とくに複勝。3着以内に来る率は1200m戦18.1% → 13.9%、1400m戦19.0% → 12.8%。複勝の回収率は1200m戦90% → 78%、1400m戦80% → 62%で、1400m戦のほうがはっきりしています。ただし今回も逃げられた馬は回収率が高いので、逃げられるかの見極めが大事です。
- ③ 1200m未満は、4番人気より下でも、距離短縮で悪くなりません。複勝の回収率は73% → 82%。ただし比べる相手(前走と同じ距離の馬)が97頭と少ないので、ここは強くは言えません。
- 理由は位置です。距離短縮の前走逃げ馬は、3つの距離とも位置を取りづらくなります(1200m戦で中団より後ろになる率22.1% → 45.0%)。中団まで下がると走りづらくなりますが、3〜4番手までに入れれば、距離短縮の馬もちゃんと走っています。
これまで私は、距離短縮の逃げ馬をひとまとめに嫌っていました。でも、ひとまとめに嫌うのは間違いでした。1〜3番人気なら、距離短縮はむしろ狙う。4番人気より下で、今回1200m戦か1400m戦なら、複勝では軽視する。これからは、今回の距離と人気で分けて見ます。
よくある質問
Q. 距離短縮で中団になった逃げ馬が、差してくることはないのですか?
A. ほとんどありません。200m以上の短縮で中団より後ろになった前走逃げ馬の複勝率は、1200m戦11.4%・1400m戦11.5%・1200m未満9.7%でした。
Q. 人気馬の逃げ馬でも、400m以上の距離短縮は割り引いたほうがいいですか?
A. 1〜3番人気なら、割り引かなくていいどころか、むしろ狙えます。400m以上の短縮でも複勝率は54.2%で、前走と同じ距離の52.7%と変わりませんでした(1200m・1400m・1200m未満をまとめた数字)。ただし1200m戦で1600m以上から来た1〜3番人気は、複勝の回収率が77%に下がります(57頭)。割り引くのは、基本は4番人気より下の馬です。
Q. 4番人気より下の距離短縮の逃げ馬は、単勝でも買えないのですか?
A. 1400m戦では、単勝の回収率は79% → 91%と上がっていて、10番人気を超える馬が勝っています。一発はあります。ただ、3着以内に来る率ははっきり下がっているので、当たる回数は少なくなります。
1〜3番人気の前走逃げ馬なら、距離短縮はむしろ狙えます。このシリーズは、私が先に4,846頭ぶんのデータで確かめて、分かったことを全部このブログに書いていきます。次回は前走で逃げた馬の1600m以上編です。距離が長くなると、同じことが起きるのでしょうか?


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